今週のSchool Rumble(#272)

【1】 沢近の本音〜。
 
 本当は男嫌い。
 一生で好きになる男は一人で良い。
 
 突然でびっくりしたけど、バックグラウンドと呼べるものはあるにはある……。
 
 沢近は母親と多少距離をおいている。
 その母親は、おそらく世界を飛び回るパパさんの二号さんな訳で……。
 その母親の生き方を嫌っているのだとしたら、「自分こそは一号になるんだ」という思いが強いのかもしれない。
 
 男嫌いであるがゆえに、男を飛び越えて家族として存在する父親を好きになっている。
 
 ひいては、その父親と似た播磨に気をひかれている。
 
 
【2】 沢近と播磨は相似。
 
 ひとつのものを追いかけて、そのひとつしかいらない。
 
 沢近と播磨はずっと相似描写があるんだけど、なんやかんやで恋愛の方向性も似ているっぽい。
 
 だからこそ、沢近が語った言葉は播磨に響く。
 
 
【3】 コマとフキダシのつくりが面白い。
 
 何ページ目か忘れたけど……。
 播磨のコマに沢近のせりふが、沢近のコマに播磨のせりふが、相似(対比)的に入れられていた。
 
 漫画的表現を考えると、これは、「二人の間にコマワリというスペースがあるのに、それを飛び越えて言葉が届いた」という意味になる。
 つまり、あの一瞬は、二人はすごい影響を与え合っていた、ということになる。
 
 
【4】 顔をたたく行為は目を覚ます反復。
 
 雪の中でずっとまっていた天満に厳しく言う沢近を、八雲がひっぱたくのの反復みたいなもの。
 顔をはたかれるとその後、目がさめるってのはパターンかも。
 
 文化祭時、八雲の攻撃が沢近にあたるってのもあったな。
 
 あと、巨大猿化した播磨がまだうじうじなやんでるときに、蹴りという形で強烈な一撃を加えたこともあった。
 沢近は、一発で播磨の目を覚まさせる力を持っているキャラっぽい。
 
 
【5】 きれいであるがゆえに、きれいなところしか見てくれない。
 
 八雲と沢近はよくよく対比されているけれど、実は根っこは同じだったのかな?
 ヤーモがそのまま成長したら、実は沢近と似たような感じになったとか?
 ……それはないか……。
 
 まあ、ともあれ、対比されるということは、比較されるべき軸を持つ、というわけで、それがここらのコンプレックス、および仮面をはがして素直になるというテーマにつながっているのかも。
 
 というか、今回は、その仮面をはがして自分の心情を素直に言うきわめて重要な回っぽい。
 
 
【6】 しかし、沢近……。
 
 出てくる言葉と内面が違いすぎる……(笑)
 おかげで、私もだまされまくり……。
 
 まあ、これは播磨にも言えて、もし播磨の心理描写がなかったとしたら、いろいろだまされていたかもしれないんだけどね……。
 
 
 
 しっかし、沢近は良いヒロインだね……。
 かわいらしいったらありゃしない。

 
 あとひとつ、追記で付けたし。
 播磨の物語は「失恋から立ち直るまでの物語」だと思ってたが、外れたw
 
 沢近特効薬、ききすぎるっw