今月のSchool Rumble(♭)

【1】 かわいー。
 
 え? え? これ四人組の心理描写なの?
 それとも、「八雲が四人組の心を見ている」の??
 
 八雲が「四人組の心を見て」、「姉さんと一緒」で見えるようになったのだとしたら……。
 私が考えていた八雲の能力解釈とは違っていたかも。(ってかまた個人的に反省会だ(笑))
 
 もし、八雲が「四人組の心を見ている」のだとしたら、
 
 A.八雲は、自分「を」好きな男性の心を見れる。
 B.八雲は、自分「が」好きな女性の心を見れる。
 
 という綺麗に設定された能力を持っていることになる。
 
 この解釈はありそう……。
 
 ストーリー的にも、
 
 ♭01では姉さんしか心を見れる女性しかいなかった。
 今回では(♭何番か忘れた……)、姉さん以外の友人たちを見つけることができた。
 (相手が心を開いてくれなかったのではなく、自分が心を開かなかったという認識の転換)
 
 という風に、綺麗なベクトルをなぞっている。
 
 まあ、別に、「かわいー」=「心の文字」じゃなかったとしても、姉さんだけのことしか考えていなかった♭1から、友達ができるまでのストーリー展開だから、綺麗にベクトルを作ってるんだけどね(笑)
 
 
【2】 家族だから。
 
 姉さんは許してくれた、と八雲はいっている。
 だけど、四人組は許してくれている。
 
 つまり、あの友達四人組は、家族と同じレベルだということ。
 いい友達をもったねー。
 
 
【3】 勇気を出して。
 
 ♭01のタイトルが「スーパーウーマン」。(たしかそうだったはず……)
 超能力を持っている女の子=八雲なんだけど、勇気が出ず、うまく意思を出せないキャラ。
 (あと、その他、能力などの全体的スペックも、スーパーウーマン的だよなあ……)
 
 だけど、暫定的最終話となる今月では、勇気を出して話、友人にすべてを打ち明けた。
 
 サラとの最初の出会いを見ると、友達ができる流れをもベクトルの中に組み込まれていたことがわかる。
 八雲の誕生日パーティで、驚いたときの表情の作り方で悩んだり、祝ってくれる友達に胸があふれそうになったりと、無表情のオドオドキャラから、自然な表情を出せるキャラへと成長している。
 
 この物語を振り返ると、♭01で「スーパーウーマン」とつけたのは、しっかり先を考えた上での話だったんだろうなあ、と思えてくる。
 読心能力=スーパーウーマンという認識を読者に与える一方で、その実、「普通の内気な少女がたどる成長物語」なんですよ、という裏を作る作業だったのだろう。
 
 
【4】 サラは気づいていたのかな?
 
 サラは八雲の能力に気づいていたとしてもおかしくない。
 というか、「…………」「よかったね」の流れは、まあ気づいていたんだろうなあ、と推測できる。
 そもそも、サラは吸血鬼のおにいさん(?)を相手に平然としてたし、アメフラシとかの話もあった。
 超常的なもの、怪奇的なものに対する理解があったのかもしれない。
 結果、八雲の能力に気づいていた可能性が高い。
 
 
【5】 幽子、ひとこまだけ登場。
 
 結局、現時点で正体不明の幽子ちゃん。
 八雲の心の後押しとなって登場。
 
 おそらく、八雲の心の中に浮かんだ像としてだけど、伊織や天満以外に心を許せる人たちを獲得する後押しになった。