大反省会(?)

 さてさて……。
 二ヶ月遅れの大反省会です……。
 
 といっても何から切り出したら良いのでしょうか。
 本当に、ある意味、私の独り言ですからね(笑)
 
 

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【1】 反省会ー。
 
 私は、2007年の12月23日付けの日記でこう書きました。
 
>『 ■■■■■■■■■■■■■■ 』という可能性も高いと思っています。
 
 そして、それを解く鍵として、『ヒNGNSR』と書きました。
 
 この■で伏せた部分を後悔すると、
 
 『 逆に天満が播磨に誤爆告白する 』 という可能性も高いと思っています。
 
 なんですよね……。
 
 
 暗号として置いた鍵──『ヒNGNSR』を解説すると、
 
 『 逆に天満が播磨に誤爆告白する 』の「ヒラガナ」だけを抜き出すと「にがにする」。
 「にがにする」の子音を取り出すと「NGNSR」。
 
 だから、「ヒラガナ、にがにする」で、「ヒNGNSR」と書いたわけです。
 (解ける暗号ではありませんが、私がインチキできないようには作っています)
 
 ですが……。
 ここの予想は見事に外れました(笑)
 
 天満は普通に烏丸に告白しました。
 残りの話で、誤爆告白なんてイベントはもってこないでしょう。
 
 本当……だめだめですね。
 
 ちなみに、最終展開の予想は色々続く予定だったわけですが、この予想をドミノの第一歩においていたワケですよ……。
 その第一歩が外れたお陰でやばいことになりましたよ……。
 (つまり、後の予想は、この第一歩に影響を受けて、ずれまくって全滅に近いのです)
 
 これをしっかり当てて、「ぼんやりは予想は当たらない」という評価を覆してやろうとおもいましたのに、もう何というか、自分でとどめをさした感じです……。(以降の予想のロジックパーツはかなり当たっていただけに悔しいーー!!!)
 
 

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【2】 なんでそんな予想をしたのか?
 
 一番は考察ミスです……。
 予想した時点で「烏丸と天満の間の障害はない」と思ってしまったのが、今回の大外れに直接つながっています。
 
 予想の外れはあんまり気にならないんですが(……気にしろよ……)、これは本当にダメダメですね。
 
 予想をするには正しい情報を、というのが基本です。
 なのに、その正しい情報すら得られなかったということですから。
 (まあ、実際には引っかけやら、変化によるサプライズや、作者自身の構想の修正などがありますから、物語の予想なんてものは基本的にあたらないんですけどね……)
 
 最初書いたように、私は、「烏丸と天満との間に障害はない」と考えました。
 だからこそ、何かしら、「烏丸と天満の間に障害が生まれなければならない」と考えたんです。
 だって、天満が普通に告白したら、なんのドラマもなく二人の愛が成立して物語が終わってしまいますもん(笑)
 
 その部分までは正しかったと思います。
 事実、「烏丸の病気が実は相当深刻だ」と言う衝撃のイベントがあったのですから。
 
 ですが、私は「烏丸の病気は、烏丸自身深刻だと思っていない」と考えていたんです。
 
 つまり、「烏丸と天満の間に障害はない」という認識のまま予想を組み立て、「だったら、偶発的な失敗や誤解やその他で大きな障害が生まれなければならない」と思ったんです。
 
 それが、「天満の播磨への誤爆告白」という予想になったんです。
 
 

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【3】 なんで、烏丸の病気が軽いと思ったのか?
 
 大きな理由は烏丸の態度です。
 
 【#238】で、

播磨「ホンッットに惚れてるならよぉ〜〜!! 塚本もマンガもかっさらってきゃいーじゃねーか!!」
烏丸「あ そっか」
烏丸「うん その手があったね そうしよう」
烏丸「そうだよ 彼女も誘おう うん」
 
 と答えていますし、
 
 【#243】で、「いない」を通った天満をみて「やっぱりぼくではダメだったのか」と涙を流しています。
 
 二人は両思いで、ちゃんとした告白があれば、そのまま物語は終わってしまうと考えたんです。
 
 また、もし烏丸の病気が本当に重いと自覚していても、「その上でも烏丸の意思は天満を向いている」と思ったんです。(烏丸の病気や命に関するイベントは、天満がちゃんとした告白を成功させた後でくる究極的な最終展開だと思っていました)
 
 誤爆告白 → 誤爆告白による誤解の解消 → 天満の正式告白 → 烏丸の命の問題
 
 という順でストーリーが流れると思っていたんです。
 
 ……はぁ。
 凄い解釈のミスですね(笑)
 
 でも、言い訳させてください。
 この烏丸の病気の深さの判断に関しては、おそらく何度生まれ変わっても私は同じ間違いをするでしょう……。
 先を読ませないように作るのがエンタメの基本だとしても、【#238】と【#243】などの烏丸の行動を見れば、私と同じように、ほとんどの人がそう判断しちゃうと思います……。(ですが、少数の方はちゃんと当てていました。解けなくはないことなのです……。だからこそ外れの方にいるのが悔しいです(笑))
 
 

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【4】 物語を動かすポイントは一つだけに絞ること。それ以外は焦点をぶれさせるだけ。
 
 ちょっと脇にそれて、簡単ですが創作法の話をします。
 ストーリーをよりよく見せる為には、ポイントは一つに絞ることが重要です。
 
 「烏丸の病気」という大きな障害がある以上、他に障害を作る必要はありません。
 
 物語を動かす「理由」は一つだけでいいんです。
 天満と烏丸の間に「病気」という大きな障害が顕在化している段階で、誤爆告白をさせても、ポイントをぼやけさせるだけになります。
 
 もし、「烏丸の病気が深刻だ」とわかっており、「烏丸自身もそれで悩んでいる」という解釈をしていたなら、誤爆告白という予想は採用しなかった、と思います。
 あえて、障害を生む必要がなくなりますから。
 
 

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【5】 外れ予想の詳細
 
 話を元に戻します。
 どうして「誤爆告白」なんてものを思いついたのか、という部分のもうちょっと詳しい解説です。
 
 各キャラの「告白」を予想するときに、役立てたのがそれまでの告白の分析でした。
 
 それまでスクラン最大の告白は、「播磨から沢近への誤爆告白」でした。
 よって、誰かの告白は「播磨から沢近への誤爆告白」に対比させると考えていました。 
 そして、それは恐らく天満だろう……と。(※1)
 
 ここの部分の予想は当たっていたんですよね……。
 見事に、ピンポイントで……。
 
 実際に、天満の告白は、「播磨から沢近への誤爆告白」と同じ構図が来ました。
 
 ですが……。
 はぁ……。
 シチュエーションの対比まで当てるという難易度の高い部分をクリアしましたのに、肝心な部分をハズしています……(笑)
 
 天満はちゃんと烏丸の手を掴み、烏丸に告白しました。
 
 
(※1)
 a.天満と播磨は相似であり、スクランの二大主人公である。
 b.天満と播磨は、「名前のない告白(手紙)」をした相似がある。
  → 天満と播磨は、告白でも相似するのではないかという予測。
 c.播磨は様々な告白をして失敗してきたが、天満は初期の告白以外に空白がある。
 d.もし天満が播磨をなぞりうるなら、誤爆告白の部分に空白がある。
 
 という対比構造および反復構造からの「空白」を発見していました。
 「空白の埋めること」は、対比構造、反復構造からの予測技術の一つです。
 
 埋めてくるとしたら、ここかな……と判断しちゃったんですよね……。
 
 

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【6】 というわけでまとめもどき……。
 
 はぁ……。
 
 最終展開のメイン予想の第一歩をハズしたお陰で、その後の予想が公開できなくなりましたよ……。
 もし第一歩があたれば、調子に乗って順次公開していく予定だったのですが……。
 最初がはずれれれば……ねえ……。
 
 ちなみに、その後の展開──「播磨がみずから天満を後押しする形であきらめる」や「変態さんバレがその時に来る」など、予想おより、ロジックに使うパーツはかなり当たっていました。
 「二人乗り」の空白が埋められる、というのも予想していました。
 
 この辺りは、過去のイベントの反復ベクトルをそのまま読んでいるだけです。(※2)
 実際に、反復、対比から推測できるイベントは、播磨と天満の飛行機見送りストーリー上でいくつも登場しました。
 「対比構造、反復構造からの予想はそれなりに使えるじゃないか!」と言わせたかったのですが……。
 むずかしいものです。
 最初のボタンを書け間違えたおかげで、なんか、もう……ぐだぐだですね(笑)(※3)
 
 しかし……第一歩をすっころんで大コケするというのは、ある意味私らしいですね(笑)
 ですが、本当に、大反省です……。
 
(※2)
 播磨が天満を諦める方向に進んでいるというベクトルと、サングラスのない播磨が告白した、というイベントを拾っていけば、自然とそのあたりの予想になると思います。
 はあ……。
 最初がはずれなかったら、ここらへんの予想ロジックはノリノリで公開できましたのに……。
 むずかしいものです(笑)
 
 なお、恐らく……ですが、今回の変態さんバレ、及び天満がそれに気づき、播磨を誇りに思うというストーリー展開は「作者が最初から用意していた」と思います。
 でなきゃ、あんな風なヒゲやサングラスの設定にはしませんし、告白の反復をさせたりしなかったと思いますから。
 
(※3)
 当たり前のことですが、対比構造分析・反復構造分析は「それなりに使える」だけで万能じゃありません。
 「使えるとき」と「使えないとき」があります。
 
 私は今まで、「こうやれば使える」というのを多く解説してきましたが、今回やったように、「こんな風にやれば失敗する」というのも公開すべき重要な情報だと思っています。
 
 「失敗」や「間違い」は、共有すべき財産なのですよ。
 いえ、言い訳じゃなく、本当に……。
 
 

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【7】 そうそう……。
 
 また後日、別件で反省会をやると思います(笑)
 
 いつになるとは言えませんが……。
 
 

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