今週のSchool Rumble(#251)

 というわけで以下雑感。
 
【1】 可愛い。
 
 というか、これだけで今週の感想終わってもいいくらい、可愛い……。
 でも、まあ、それだけじゃあ駄目なんだろうなあ……。


【2】 高野の顔が……。
 
 その可愛い話の中で一点。
 高野の顔が曇っているところがある。
 「花井の何気ない支えに気付いてる?」のシーン。
 
 なんでこう描いたのか? というのが物凄く重要だと思う。
 これほどまで決意を込めて、しかも眼を隠さざるを得ないほど、何かに心を曇らせて語る理由は?
 
 というのを、とりあえず、今回の話から考えてみる。。
 
 1.高野プロデュースの結婚式は、前回もあった。
 2.当初の結婚式プランでは、「麻生−八雲」だったが、本番では「花井−八雲」になった。
 3.今回の結婚式プランでは、「花井−美琴」。
 4.もし、高野が、「花井」を軸に、結婚式をプロデュースしているのだとしたら?
  (実は、「麻生−八雲」も麻生がサボるのを見越して、セッティングしたのだとしたら?)
  
 《検証》
 a.高野は、色々と策を練り上げるキャラ。
 b.極めて遠まわしなことも平気でする。
 c.高野は、おそらく花井好き。
  c-1:高野が「あの人に似ていた」と助けた少年は花井に似ている。
  c-2:毎回、花井をいじめている。
  c-3:高野の秘策は花井を助けることが多い。
  c-4:高野があげたバレンタインは、修治と花井。
 
 《暴走的結論》
 高野は、花井を幸せにするために動いている!
 
 「花井と自分」の幸せを考えて動いているのではなく、
 「花井が求める幸せ」を考えてのみ動いている! 
 
 なのに、高野の「何気ない支えは、花井には気づいてもらえていない」。
 (まあ、高野は気付かれないように動いているとしか思われないんだけど)
 だから、今回「花井の何気ない支えに気付いてる?」と語る高野の目は隠され、凄く可愛い回の中で、唯一恐ろしい表情(?)をしている。
 
 その後が決定的!
 「気付いていないまま他のカレを探していたりしないかしら?」
 
 つまり、このシーン、高野の心は、こういっている。
 
 
 
 「お願いだから、あたしのことに気付いてよ、花井!」(※1)
 
 
 
 
 ……ちなみに……。
 以上の仮説を考えると、今までの高野の行動はわかるところが多すぎる……。
 
 サバゲを企画したのは、花井を立ち直らせるためだし、そこに八雲を係りの一人として連れてきたのは、花井と播磨の本音を聞かせるため(?)だし。
 映画を撮って、沢近と播磨をくっつけようとしたのは、播磨と八雲がくっつかないことで、「花井と八雲」の芽を残そうとしたものだろうし。(ちなみに、高野と東郷が組んだのは、東郷側は、沢近と播磨がくっつくことで、播磨と天満がくっつくのを阻止し、「東郷−天満」の芽を残すためだな)
 
 いや……、いろいろと欠点はある論だが、大まかではあってるはず……。
 
 
 ってところで、今日は終了……。
 
 
 追記。
 
 珍しく実家に帰っているから、ネット使い放題! やほーい。
 っても、今日までだけどね……。
 
 というわけで、書き忘れていたことを追記。
 
 
【3】 恋人と薄い壁一枚を隔てた関係にあるのね。
 
 だっけ? 元の台詞を忘れた……。
 ま、いいや。そんな感じのちょっと不自然な台詞。
 
 小林尽がこれを書くときに、絶対に念頭においてそうなのが……。
 
 #057の遠足編で、肝試し後に遭難(?)した天満と播磨たちの、「薄い壁一枚」隣に沢近と八雲がいるシーン。
 今回の天満の台詞は、播磨の恋人の薄い壁一枚の脇に、沢近と八雲がいるという暗喩につながっていると予測。
 しかも、壁を破ると沢近が出てくるが、播磨が押し返し、後ろで八雲が止めるというのも暗喩につながっていると分析。
 
 というか、本当は、逆だ……。
 小林尽の頭の中には、播磨と恋人関係の薄い壁一枚の向こうにいるキャラとして沢近と八雲を用意していたからこそ、あの肝試しのシーンをあんな風に描いたんよ。
 
 「そんなことあるかぁ!(笑)」って思っている人……。
 それは、本物の創作ヲタをなめている……。
 
 こういう暗喩描写は、私にだってできる。
 というか、対比反復構造をメインに物語を作ってみればわかるけど、こういう先読みというか暗示に近い描写は絶対に「書きたく」なる(笑)
 自分だけが知っているから、先にちょこっと仕込んでおいて、一人楽しんでおく。
 時々、そういう描写をわかる一部のヲタさんにはすげ−と言ってもらえるだろうし……(笑)
 
 ということで、自慢させて!
 「この肝試しの部屋のシーン、小林尽は、キャラの関係構図をこの絵にこめていると思いますよ」とは何人かには伝えたことがある……。ほとんど、変な顔されて、理解してもらえなかったけど(笑)
 常人が考えるレベルの暗喩じゃないから、創作しまくって、変な世界にいっちゃった人にしか共有できないだろうしなあ……。しかたないか(笑)
 
 一巻の、「烏丸−天満−播磨が自転車で矢神坂をぶっちぎり、そこに沢近が巻き込まれるシーンは、物語全体の構図を象徴している!」というのも同じ。
 あれも、作者は、物語構図を意識しているからこそ、あんな話になる。
 
 どうしてこんな暗喩がシナリオそのものに関わってくるのか?
 人間の脳内構造を考えたらわかると思うんだけど……。
 これをやると話が長そうだから、やめた。
 
 ってか、やっぱり実家で書くと、追記が長いねー……。
 せっかく、【1】と【2】だけ書くことでで、【2】のインパクトを出そうとしたのに、台無しかも(笑)
 ちなみに、裏話をすると、【1】は、【2】を盛り上げるだけの装置だったりする……。
 【1】で話全体の流れはこう、と言っておいて、【2】で、でもそこだけが違う! とやると、「そこだけ」が際立つ。そういう手法をつかったんよ。
 まあ……。
 小林尽も、この話でそういう手法を使っているから、それにあわせただけなんだけど。
 (対比構造分析でいう、『ベクトル』の応用技術。流れに一点逆行させる描写を入れることで、そこを浮き出させる!)
 
 ってことで、本当に今日はこれまで……。
 ほっといたら延々かいちゃいそうだ……。
 
(※1)
 最近、ちゃんと創作してるから、文章の書き方とかもエンタメ気味……。
 まあ、気にしないで……。